本文へスキップ

ジギタリスとは?

じぎたりす

ジギタリスとは、強心作用を持つ植物由来の薬剤で、心不全や心房細動の治療に用いられる循環器薬です。

ジギタリス(Digitalis)は、ゴマノハグサ科ジギタリス属植物(キツネノテブクロなど)の葉から得られる強心配糖体を含む薬剤の総称です。主成分であるジゴキシンやジギトキシンは、心筋細胞のNa⁺/K⁺-ATPase(ナトリウムポンプ)を阻害することで細胞内カルシウムイオンを増加させ、心筋収縮力を高めます。

臨床的には主に次の目的で使われます。

  • 慢性心不全:心収縮力の強化により心拍出量を改善する
  • 心房細動・心房粗動:房室結節の伝導を抑制し心拍数をコントロールする

ジギタリスは有効血中濃度と中毒域が非常に近く(治療域が狭い)、過剰投与では悪心・嘔吐・視覚異常(黄緑視)・致死的不整脈などの中毒症状が現れます。腎機能障害や低カリウム血症があると中毒が生じやすいため、定期的な血中濃度モニタリングと電解質管理が欠かせません。

現代では新しい薬剤が多く登場したものの、ジゴキシンは心不全・心房細動の補助的治療薬として今なお使用されています。植物医薬の歴史的先駆けとして、18世紀の医師ウィリアム・ウィザリングが民間療法を科学的に検証したことで知られています。

使い方・例文

「心房細動の患者さんの脈が速すぎるのでジギタリス(ジゴキシン)で心拍数を下げましょう」という場面や、心不全の長期管理で補助薬として追加される際に登場します。

この用語をシェア

𝕏 でポスト LINE

最終更新:

関連用語