システミックリスクとは?
しすてみっくりすく
システミックリスクとは、金融システム全体に波及して経済に深刻な影響を与えうる連鎖的な崩壊リスクです。
システミックリスク(Systemic Risk)とは、金融機関や市場の一部で生じた問題が連鎖的に広がり、金融システム全体が機能不全に陥る危険性を指します。個々の機関が抱える固有リスクとは異なり、ネットワーク全体の安定性に関わる「システム全体のリスク」として扱われます。
代表的なメカニズムとして以下が挙げられます。
- 連鎖倒産:ある銀行の破綻が取引先金融機関に損失を与え、さらなる破綻を誘発する
- 信用収縮:不安心理から銀行間市場が凍結し、資金の流通が止まる
- 資産の投げ売り:流動性危機に陥った機関が資産を一斉売却し、価格が急落する
2008年のリーマン・ショックはシステミックリスクが顕在化した典型例です。米国の住宅ローン問題が証券化商品を通じて世界の金融機関に伝播し、実体経済にまで深刻な打撃を与えました。
この教訓から、バーゼルIII規制やG-SIBs(グローバルにシステム上重要な銀行)への厳格な自己資本規制など、マクロプルーデンス政策が強化されました。中央銀行や金融監督当局がシステミックリスクの監視を最重要課題の一つとして位置づけるようになっています。
使い方・例文
「大きすぎて潰せない(Too Big to Fail)」と呼ばれる大手金融機関の経営危機が、システミックリスクの議論の中心に登場します。
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