サンプリング定理とは?
さんぷりんぐていり
「定理」の用語まとめを見るサンプリング定理とは、アナログ信号をデジタルデータとして正確に復元するために必要なサンプリング周波数の条件を示した基礎理論です。
サンプリング定理(ナイキスト-シャノンのサンプリング定理)とは、「連続したアナログ信号を標本化(サンプリング)してデジタル化する際、信号に含まれる最高周波数(fs)の2倍を超えるサンプリング周波数(2fs以上)でサンプリングすれば、元の信号を完全に復元できる」という信号処理の基本定理です。通信工学者のハリー・ナイキストとクロード・シャノンが独立に定式化したことから、両者の名を冠しています。
この定理の核心は「ナイキスト周波数」の概念にあります。サンプリング周波数をfsとすると、fs/2がナイキスト周波数と呼ばれ、これを超える周波数成分は正確にデジタル化できません。
サンプリング周波数が不足した場合に起きる問題を「エイリアシング(折り返しひずみ)」と呼び、本来存在しない低周波の偽信号が現れます。これを防ぐため、ADC回路の前段に「アンチエイリアシングフィルタ(ローパスフィルタ)」を設けてナイキスト周波数以上の成分を除去するのが一般的です。
具体的な適用例として、CDオーディオはサンプリング周波数44,100Hzを採用しています。これは人間の可聴域の最高周波数とされる約20,000Hzの2倍以上であり、サンプリング定理の要件を満たしています。デジタルオーディオ・通信システム・計測器・画像処理など、あらゆるデジタル信号処理の設計の根幹をなす定理です。
使い方・例文
CD音質(44.1kHz)が人の聴こえる音域をカバーできる理由や、医療用心電図計のサンプリング周波数の設計根拠を説明する際にサンプリング定理が登場します。
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