サルバドール・エリソンドとは?
さるばどーるえりそんど
サルバドール・エリソンドは、前衛的な実験小説で知られるメキシコの作家・批評家・映画監督です。
サルバドール・エリソンド(Salvador Elizondo)は1932年メキシコ市生まれ、2006年に没したメキシコの作家・批評家・映画監督です。ヨーロッパやアメリカで学んだ後、メキシコ国立自治大学(UNAM)で教鞭を執りながら執筆活動を行いました。
代表作は1965年に発表した小説『ファラベウフ』(Farabeuf)で、フランスの外科医ルイ=ユベール・ファラベウフと中国の凌遅(りょうち)刑の写真を起点に、時間・記憶・テキストの断片を錯綜させた高度に実験的な構成が特徴です。ラテンアメリカ文学の「ブーム」の時代に登場しながら、マジックリアリズムとは異なる、冷徹でテキスト自意識的な前衛文学の路線を追求しました。
エリソンドの文学的特徴は以下の点に集約されます。
- 書く行為そのものをテーマにするメタフィクション的手法
- 視覚・身体・暴力・エロスをめぐる哲学的省察
- フランス・シュルレアリスムや日本文化への関心
- 断片的・非線形の語りと言語の自律性への探求
著作は少数ながら各作品が高い密度を持ち、ラテンアメリカ文学研究や比較文学の文脈で重要な位置を占めています。日本語訳は限られていますが、文学研究者の間では知られた存在です。
使い方・例文
「ラテンアメリカの前衛文学を研究するとき、サルバドール・エリソンドの『ファラベウフ』は実験的小説の極致として必ず参照される作品です。」
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