本文へスキップ

ケプラー予想(球充填定理)とは?

けぷらーよそう

「定理」の用語まとめを見る

ケプラー予想とは、同じ大きさの球を空間に詰め込む際に最も高い充填率を実現する配置は「六方最密充填」または「面心立方格子」であるという数学上の命題で、約400年後に証明されました。

ケプラー予想(Kepler Conjecture)とは、1611年にドイツ天文学ヨハネス・ケプラーが提唱した数学命題です。「同じ大きさの球を三次元空間にできる限り密に詰めるとき、その充填率(全体積に対する球の体積の割合)は最大でπ/(3√2)≒74.05%である」という内容で、その最密充填配置は六方最密充填(HCP)または面心立方格子(FCC)であるとされます。

この配置は、みかんやりんごを積み上げる際に八百屋で見られるピラミッド状の積み方に相当します。直感的には正しそうに見えますが、「他のあらゆる不規則な積み方より密にはなれない」ことを数学的に厳密に証明するのは非常に困難でした。

約400年間、数学界の未解決問題として残り続けたこの予想は、1998年にアメリカの数学者トーマス・ヘイルズが大規模なコンピュータ計算(約250以上の場合の網羅的検証)を用いた証明を発表しました。しかし証明の複雑さから査読が難航し、2017年にはより厳密な形式検証プロジェクト「FlysPeck(Formal Proof of Kepler)」によって完全な形式的証明が完成し、数学界での決着が見られました。

この問題は純粋数学だけでなく、結晶構造・通信の誤り訂正符号・材料科学など応用面にも深く関係しており、「球充填問題」という一般名でも知られています。

使い方・例文

ケプラー予想は数学の教科書や数学史の解説で「コンピュータ証明の先駆け的事例」として言及されることが多く、離散幾何学の入門でもよく取り上げられます。

この用語をシェア

𝕏 でポスト LINE

最終更新:

関連用語