グリシャイユ下絵とは?
ぐりざいゆしたえ
グリシャイユ下絵とは、灰色や茶系の単色で明暗のみを描き、後から色彩を重ねるための下絵として用いる絵画技法上の工程です。
グリシャイユ(Grisaille)はフランス語で「灰色」を意味する語を語源とし、白・黒・灰色のみ、あるいは茶系単色で明暗(モノクローム)を描く技法の総称です。これが下絵として用いられる場合を特に「グリシャイユ下絵」と呼びます。
絵画制作においてグリシャイユ下絵を描く主な目的は次の通りです。
この技法はルネサンス期から油彩画で広く用いられました。特にフランドル絵画やオランダ絵画の画家たちが精巧なグリシャイユを下地として活用し、その上に透明色を重ねることで深みのある色彩表現を実現していました。ヤン・ファン・エイクやルーベンスの工房でも標準的な制作手順のひとつでした。
また、グリシャイユは単独の完成作品としても成立します。石像や浮き彫りを模した表現、版画・銅版画の準備素描、建築装飾のカモフラージュなど、モノクローム効果そのものを狙った作品も多く存在します。現代の美術教育でも明暗理解を深める練習として取り入れられています。
使い方・例文
「油彩制作の最初の段階でグリシャイユ下絵を仕上げ、全体の明暗バランスを確認してから色を重ねていく」というように、伝統的な絵画制作工程の解説で登場します。
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