クヌート大王とは?
くぬーとだいおう
クヌート大王とは、11世紀にイングランド・デンマーク・ノルウェーを支配した北海帝国の君主で、ヴァイキング王朝最盛期を体現した人物です。
クヌート大王(Cnut the Great、約990〜1035年)は、デンマーク系ヴァイキングの王族で、イングランド王(1016〜1035年)・デンマーク王(1018〜1035年)・ノルウェー王(1028〜1035年)を兼ねた「北海帝国」の支配者です。英語ではカヌート(Canute)とも表記されます。
クヌートはデンマーク王スヴェン1世(フォークビアード)の息子として生まれ、父の死後に兄と王位を争いながら勢力を蓄えました。1015年、大規模な艦隊を率いてイングランドに遠征し、翌1016年にイングランド王エゼルレッドの息子エドマンド2世(鉄脇腹)と対決してこれを破り、イングランド全土の支配権を獲得しました。
クヌートは征服者としてだけでなく、優れた統治者としても評価されます。イングランドでは既存のアングロ・サクソン的な法制度と慣習を尊重し、地元の貴族や教会と協調して安定した統治を実現しました。キリスト教への信仰も篤く、ローマを巡礼するなど宗教的な権威も高めました。
「クヌートが波を止めようとした」という逸話は、謙虚さを示すための行為であったとも、臣下の過度な称賛を諌めるためのデモンストレーションであったとも伝えられており、中世文学で広く知られる挿話です。彼の死後、北海帝国は急速に分裂し、イングランドにはエドワード懺悔王のもとでアングロ・サクソン王朝が復帰しました。
使い方・例文
ヴァイキング史・中世イングランド史・デンマーク史の授業や書籍で、北海帝国の象徴として登場します。「波に命令した王」の逸話は英文学の文脈でも広く引用されます。
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