ガザーリーとは?
がざーりー
ガザーリーとは、11〜12世紀のイスラム世界を代表する神学者・哲学者・法学者で、スーフィズムとイスラム神学の統合に大きな影響を与えた人物です。
アブー・ハーミド・ムハンマド・アル=ガザーリー(1058〜1111年)は、イスラム史上最も影響力のある思想家のひとりです。現在のイラン・ホラーサーン地方(トゥース近郊)に生まれ、ニザーミーヤ学院(バグダード)で神学・法学を修め、その才能を認められて同学院の教授に就任しました。
ガザーリーは哲学・神学・法学・倫理学の幅広い分野で著述を残しました。代表作『哲学者の自己矛盾』では当時のイスラム世界に流入したアリストテレス哲学(ファラービー、イブン・シーナーらの解釈)を批判的に検討し、哲学と宗教信仰の関係を論じました。また大著『宗教諸学の再興』では、イスラム法学・神学・倫理学・スーフィズム(神秘主義)を統合した体系的な宗教思想を提示し、後世のイスラム思想に計り知れない影響を与えました。
ガザーリーは一時期すべての地位を捨てて放浪・修行の旅に出るという劇的な転機を経験しており、この経験が彼の思想における内面的・神秘主義的側面を深めたとされています。
キリスト教世界の中世スコラ哲学にも間接的な影響を与えたとされ、「イスラムのアウグスティヌス」と評されることもあります。
使い方・例文
イスラム思想史・哲学史の授業では、ガザーリーの名はスーフィズムと正統神学の統合を論じる際や、中世哲学における信仰と理性の関係を扱う文脈で必ず登場します。
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