カルノーの定理とは?
かるのーのていり
「定理」の用語まとめを見るカルノーの定理とは、同じ高温・低温熱源の間で動くすべての熱機関の中でカルノーサイクルの効率が最大であることを示す定理です。
カルノーの定理(Carnot's Theorem)は、1824年にフランスの工学者サディ・カルノーが発表した定理で、「高温熱源と低温熱源の間で動く可逆サイクル(カルノーサイクル)の熱効率は、同じ温度条件で動く他のいかなる熱機関の効率も超えない」ことを述べています。
カルノーサイクルは4つの過程からなります。
- 等温膨張:高温熱源から熱を受け取りながら膨張
- 断熱膨張:熱源から切り離して膨張し、温度が下がる
- 等温圧縮:低温熱源へ熱を放出しながら圧縮
- 断熱圧縮:熱源から切り離して圧縮し、温度が元に戻る
カルノー効率はη = 1 − T低温/T高温(ケルビン温度比)で表されます。例えば高温側が500K・低温側が300Kなら効率の上限は40%です。高温熱源の温度を上げるか低温熱源の温度を下げることでしか効率を向上できません。
カルノーの定理は熱力学第二法則の帰結であり、永久機関が不可能であることを定量的に示します。現実の機関は不可逆過程(摩擦・熱伝導ロスなど)を含むため必ずカルノー効率を下回ります。現代の火力発電所や自動車エンジンの設計指針にも直結する基礎定理です。
使い方・例文
火力発電所のタービン設計者が「蒸気温度を600℃まで上げれば理論効率の上限はどこまで高まるか」を計算する際に、カルノーの定理が基準値の算出に用いられます。
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