エリアス・カネッティとは?
えりあすかねってぃ
エリアス・カネッティとは、ブルガリア生まれのユダヤ系作家・思想家で、1981年にノーベル文学賞を受賞した20世紀の知性です。
エリアス・カネッティ(Elias Canetti、1905〜1994年)は、ブルガリアのルシェに生まれ、主にドイツ語で執筆したユダヤ系の作家・劇作家・思想家です。複数の言語と文化的背景をもちながら、人間の群衆行動・権力・死の問題を深く掘り下げた著作を残しました。
代表作である『群衆と権力』(1960年)は、社会学・人類学・心理学を横断する視点から、人間が群衆となるメカニズムと権力の本質を分析した大著で、20世紀思想の中でも独自の位置を占めています。群衆の中での人間の変容、そして支配者が権力を維持するための心理的構造を解き明かした内容は、全体主義を経験した時代の知性が生み出した重要な問いかけでした。
小説『眩惑』(1935年)は、本の世界に閉じこもる学者の崩壊を描いた前衛的な長編で、彼の文学的才能を示す作品です。また三部作の自伝『救われた舌』『耳の証人』などでは、自身の複雑な生い立ちと知的形成を鮮やかに描いています。
カネッティはウィーン・ベルリン・ロンドンなど複数の都市に居を移しながら、ファシズムや大量死という20世紀の惨禍を直視し続けた思想家として、没後もその評価は高まっています。
使い方・例文
「群衆心理」や「全体主義」を論じる場面でカネッティの『群衆と権力』が引用されるほか、ドイツ語文学やノーベル文学賞受賞作家の文脈で紹介されます。
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