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エクトル・バベンコとは?

えくとるばべんこ

エクトル・バベンコとは、アルゼンチン出身のブラジルを拠点に活躍した映画監督で、社会派作品で国際的な評価を得た人物です。

エクトル・バベンコ(Héctor Babenco、1946〜2016年)は、アルゼンチンブエノスアイレス生まれの映画監督で、主にブラジルを拠点として活動した。幼少期に欧州各地を転々とし、1960年代にブラジルへ移住してから映画の世界に入った。

バベンコは社会的弱者の現実を鋭く描く作風で知られ、ブラジルの貧困・犯罪・刑務所といったテーマに正面から向き合った。代表作には、ストリートチルドレンの悲惨な生活を描いた『ピショーテ』(1981年)、そして麻薬密売人の少年を主人公にした『クモの巣の城』系列に連なる問題作がある。

国際的な知名度を高めたのは、1985年公開の『蜘蛛女のキス』である。この作品はウィリアム・ハートのアカデミー主演男優賞受賞を後押しし、バベンコ自身も同賞の監督賞にノミネートされた。政治犯と同室になるゲイの男性を描いた繊細な人間ドラマであり、ラテンアメリカ映画の国際的躍進を象徴する一本となった。

その後も刑務所の過酷な実態を描いた『カランジル』(2003年)など社会問題に根ざした作品を撮り続け、世界の映画祭で高い評価を受けた。ブラジル映画の国際化に果たした役割は大きく、ラテンアメリカ映画史において重要な位置を占める監督である。

使い方・例文

映画史の授業や南米映画を特集した映画祭の文脈で、バベンコの名は『蜘蛛女のキス』とともに必ず登場する。また、ブラジルの社会問題映画を語る際の基準点としても引用される。

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