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インキュナブラとは?

いんきゅなぶら

インキュナブラとは、活版印刷術が発明された15世紀後半(1450年代〜1500年)に印刷された初期の印刷本のことです。

インキュナブラ(incunabula)とは、ラテン語で「揺りかご」「誕生の地」を意味する語に由来し、グーテンベルクによる活版印刷術の発明(1450年代)から1500年12月31日までの間に刊行された印刷本を指す書誌学上の用語です。印刷術黎明期の産物として、書物史・文化史において特別な位置を占めています。

インキュナブラが重要視される理由は、写本から印刷本への移行期における技術と文化の変遷を如実に示しているためです。初期の印刷本は手書きの写本を模倣しており、ルビカトール(赤文字を書く職人)による手彩色の頭文字や余白の手書き注釈が残されているものも多く存在します。

インキュナブラの主な特徴には次のものがあります。

  • 現在の書物と比べて奥付・表紙・ページ番号が整備されていない場合がある
  • ページ数は総じて少なく、テキストは二列組みが多い
  • グーテンベルク聖書をはじめ、宗教・古典文学・法律書が多く印刷された
  • 世界で現存するインキュナブラは約3万種類、数十万冊とされる

日本では国立国会図書館や大学図書館が貴重なインキュナブラを所蔵しています。書誌学・図書館学・歴史研究において基礎的な概念であり、書物の歴史に関心を持つ人々が最初に学ぶ用語のひとつです。

使い方・例文

古書研究や書物史の文脈で「この図書館はグーテンベルク時代のインキュナブラを複数所蔵している」のように使われます。

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