アレクセイ・ゲルマンとは?
あれくせいげるまん
アレクセイ・ゲルマンは、ソ連・ロシアの映画監督で、重苦しい歴史的リアリズムと独自の映像美学で知られる孤高の作家です。
アレクセイ・ゲルマン(Aleksei German、1938〜2013年)は、ソビエト連邦レニングラード(現サンクトペテルブルク)生まれの映画監督・脚本家です。著名な作家ユーリー・ゲルマンを父に持ち、幼少期から文学・芸術に親しむ環境で育ちました。
ゲルマンの映画は、スターリン時代からソ連崩壊に至る歴史の暗部を徹底的なリアリズムで描くことで知られます。しかし、その正直すぎる表現はソ連当局の検閲に何度も阻まれ、完成から公開まで10年以上かかった作品も複数あります。この「お蔵入り」経験自体が、ゲルマン映画の歴史的価値を証明しています。
主な代表作は以下の通りです。
- 『戦争のない20日間』(1976年)——第二次世界大戦の兵士の休暇を静謐に描写
- 『わが友イワン・ラプシン』(1982年、公開1985年)——1930年代の地方都市の日常と粛清前夜の空気
- 『フルスタリョフ、車を!』(1998年)——スターリン死去直前のソ連社会の混沌
- 遺作『神様はいない』(2013年)——中世を舞台にした大作で死後公開
ゲルマンの映像は画面を埋め尽くす無数の細部と長回しで観客を圧倒し、映画を「体験」させる独特の没入感を生み出します。タルコフスキーと並び称されるロシア映画の巨匠です。
使い方・例文
ロシア映画や「検閲と映画芸術」を論じる文脈で「アレクセイ・ゲルマンの作品は完成から公開まで長年封印されていた」という形でよく言及されます。
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