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アブダクションとは?

あぶだくしょん

アブダクションとは、観察された事実から最もよく説明できる仮説を推論する思考法で、仮説形成的推論とも呼ばれます。

アブダクション(abduction)とは、論理学哲学における推論の一形態で、観察された現象や事実を最もうまく説明できる仮説を導き出す思考プロセスを指します。「仮説形成的推論」「最良の説明への推論」とも呼ばれます。

アメリカの哲学者チャールズ・サンダース・パース(C. S. Peirce)が19世紀に体系化した概念で、演繹(deduction:前提から結論を導く)・帰納(induction:個別事例から一般法則を導く)と並ぶ第三の推論形式として位置づけられています。

アブダクションの基本的な構造は次の通りです。

  • 驚くべき事実(現象)が観察される
  • もしある仮説が真であれば、その事実は当然説明できる
  • したがって、その仮説が真である可能性が高い

探偵が証拠から犯人を推理する過程、医師が症状から病名を診断する過程、科学者が実験結果から新仮説を立てる過程はいずれもアブダクションの例です。日常的には「見当をつける」「あたりをつける」に近い思考に相当します。

アブダクションは確実な真実を導くものではなく、あくまで「最もありそうな説明」を選ぶ暫定的な推論です。人工知能・認知科学・医療診断・犯罪捜査など多くの分野で応用されています。

使い方・例文

「草が濡れているのを見て『昨夜雨が降ったのだろう』と推測する」のがアブダクションの典型例で、哲学・論理学・AI研究の文脈で推論の種類を説明する際によく登場します。

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