アナカンプティスとは?
あなかんぷてぃす
アナカンプティスはヨーロッパから地中海沿岸に分布するランの属で、鮮やかなピンクや赤紫の穂状の花序が特徴です。
アナカンプティス(Anacamptis)は、ラン科に属する地生ランの属で、主にヨーロッパから地中海地域・中東・中央アジアにかけて分布します。かつてはその多くがオルキス属(Orchis)に含まれていましたが、分子系統解析の進展により独立した属として整理されました。
属の代表種としてよく知られるのが Anacamptis pyramidalis(ピラミッドランや地中海ラン)で、円錐形のピラミッド状の花序に濃いピンク〜紫紅色の小花が密集して咲きます。石灰質草原や地中海沿岸の乾いた草地に群生し、夏から初秋にかけて花を咲かせます。
アナカンプティス属には以下のような特徴があります。
- 地下に球茎(偽球茎)を2個もち、毎年交代しながら養分を蓄える
- 多くの種が特定のハナバチやチョウと共進化した送粉システムを持つ
- 香りで昆虫を誘引するが、蜜を分泌しない「だまし型」受粉を行う種がある
- ヨーロッパの野生ラン研究で模式的に扱われる重要な分類群
ヨーロッパではランの中でも比較的出会いやすい野生種で、植物愛好家や生態学者の注目を集めています。土地利用の変化による生育地の減少が課題となっており、各国で保護対象となっています。
使い方・例文
「スペインの石灰岩地帯を歩くと、春の草原にアナカンプティスのピンクの花穂が点々と立ち並ぶ光景が広がる」というように、ヨーロッパの野生ラン観察や植物分類の文脈で登場する語です。
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