電力解析攻撃とは?
でんりょくかいせきこうげき
電力解析攻撃とは、暗号デバイスが処理中に消費する電力の変動を計測・分析することで秘密鍵などの内部情報を推測するサイドチャネル攻撃のことです。
電力解析攻撃(Power Analysis Attack)とは、ICカードや組み込みデバイスなどの暗号処理装置が動作中に消費する電力を精密に計測し、その変動パターンから内部で処理されている秘密鍵や暗号アルゴリズムの動作状態を推測するサイドチャネル攻撃の一種です。
デジタル回路では、処理するデータのビットパターンによって消費電力が微妙に変化します。攻撃者はこの物理的な特性を利用して、装置を開封したり改造したりせずに内部の秘密情報を取得しようとします。主な攻撃手法は以下の通りです。
- SPA(Simple Power Analysis):1回の電力波形から直接情報を読み取る単純解析
- DPA(Differential Power Analysis):多数の波形を統計的に解析して微細な差異を抽出する差分解析
- CPA(Correlation Power Analysis):電力モデルと実測値の相関を使う相関電力解析
電力解析攻撃への対策としては、電力消費を均一化するマスキング処理、ランダムなダミー演算の挿入、専用の耐タンパーハードウェアの使用などが有効です。特にスマートカード・HSM・IoTデバイスなどのセキュリティ評価において、電力解析耐性は重要な評価項目となっています。
1999年にPaul Kocherらが発表した研究によって広く知られるようになり、現在も組み込みセキュリティ分野の重要な研究テーマです。
使い方・例文
攻撃者がICカードにオシロスコープを接続して電力波形を計測し、DES暗号処理中の電力変動のパターンから秘密鍵を統計的に推定するのが電力解析攻撃の典型例です。
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