汎心論とは?
はんしんろん
汎心論とは、意識や心的な性質が人間だけでなく物質を含むあらゆる存在に備わっているとする哲学上の立場です。
汎心論(はんしんろん、英:panpsychism)とは、精神や意識・感覚といった心的な性質が、人間や動物にとどまらず、岩石・素粒子といった無生物も含めた宇宙のあらゆる存在に何らかのかたちで備わっているという哲学的立場です。
この考え方の起源は古代ギリシャのタレスやアナクサゴラスにまでさかのぼります。近代ではライプニッツのモナド論が汎心論的な思想として広く知られています。現代では哲学的ゾンビ論争や意識の「ハード・プロブレム」(なぜ物理的プロセスが主観的な経験を生むのか)を解決する一候補として再び注目を集めています。
汎心論の主な立場にはいくつかのバリエーションがあります。
- 汎経験論:あらゆる存在が何らかの経験を持つとする立場
- 汎プロト心論:物質は心の「原型」的な性質を持ち、それが統合されて意識が生まれるとする立場
- コスモサイキズム:宇宙全体を単一の巨大な意識として捉える立場
汎心論に対しては、「結合問題」(微細な意識がどのように統合されて人間の統一した意識を生むのか)という批判が根強くあります。しかし、唯物論や二元論では説明しにくい意識の本質に迫る試みとして、現代の意識研究や哲学の議論において重要な位置を占めています。
使い方・例文
哲学の授業や意識研究の文脈で、「なぜ脳が意識を生むのか」を論じる際に汎心論が有力な仮説のひとつとして登場します。
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