張愛玲とは?
ちょうあいれい
張愛玲とは、1940年代の上海を舞台に人間の内面と愛憎を繊細に描き、中国現代文学に大きな足跡を残した女性作家です。
張愛玲(チャン・アイリン、1920〜1995年)は、上海生まれの中国人女性作家であり、20世紀中国文学を代表する作家の一人として、中国語圏で今もなお広く読まれ続けています。
名門の旧家に生まれながら、両親の離婚や複雑な家庭環境の中で育ちました。香港大学で学んだものの、第二次世界大戦中の日本軍占領により学業を断念して上海に戻り、1943年頃から短編小説を次々と発表して一躍文壇の寵児となりました。
彼女の作品が特に高く評価される理由は、乱世の中でひっそりと生きる女性たちの心理と感情の機微を、都市的な洗練された文体で描き出した点にあります。代表作の短編集『伝奇』(1944年)や随筆集『流言』(1944年)は、当時から高い人気を誇りました。また長編小説『赤い紅粱の畑』(原題は別作家の作品)とは別に、自身の代表的長編『秧歌』(1954年)や『怨女』、後年に出版された『色、戒』など、時代と女性の運命を絡めた作品群が特に知られています。
1949年の中華人民共和国成立後は香港へ移り、その後アメリカに渡って晩年は隠遁的な生活を送りました。孤独のうちにロサンゼルスで世を去りましたが、死後も台湾・香港・中国本土で「張愛玲ブーム」が繰り返し起き、映画化された作品も多く、現代中国語圏で最も愛される作家の一人です。
使い方・例文
中国文学や20世紀の上海文化について調べるとき、張愛玲の名前とその作品は必ずと言っていいほど言及されます。映画『色、戒』(ウォン・カーウァイ監督ではなくアン・リー監督)の原作者としても知られています。
この用語をシェア
最終更新: