帰謬法とは?
きびゅうほう
帰謬法とは、ある命題が偽であると仮定して矛盾を導くことで、もとの命題が真であることを示す証明方法です。
帰謬法(きびゅうほう)は、背理法(はいりほう)とも呼ばれる証明の方法で、証明したい命題Pの否定「¬P(Pでない)」を仮定し、その仮定から矛盾(contradiction)を論理的に導くことで、もとの命題Pが真であることを示す手法です。英語ではreductio ad absurdum(不条理への還元)とも呼ばれます。
証明の手順は次のとおりです。
- 証明したい命題Pを設定する
- Pが偽であると仮定する(¬Pを仮定)
- ¬Pから論理的に推論を進め、既知の事実や公理と矛盾する命題を導く
- 矛盾が生じたことから¬Pは偽、すなわちPが真であると結論する
帰謬法の最も有名な例は「√2が無理数であること」の証明です。「√2が有理数であると仮定する」→「p/q(既約分数)の形で書ける」→「p²=2q²となり、pは偶数」→「pを2mと置くと4m²=2q²、つまりqも偶数」→「p,qがともに偶数なら既約分数という仮定に矛盾」→「よって√2は無理数」という流れで証明されます。
帰謬法は古代ギリシャ以来用いられてきた強力な証明技法であり、直接証明が困難な命題に対して特に有効です。ただし、古典論理の排中律(命題はPかその否定のどちらかが真)に依存するため、直観主義論理ではこの手法が使えない場面もあります。
使い方・例文
「素数が無限に存在する」というユークリッドの証明も帰謬法の一例で、素数が有限個しかないと仮定した場合に矛盾が生じることを示して証明します。
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