岡潔とは?
おかきよし
岡潔とは、多変数複素関数論の難問を独力で解決した日本を代表する数学者で、三大問題の解決によって世界的な評価を得た人物です。
岡潔(おか きよし、1901〜1978年)は、日本の数学者で、多変数複素関数論の分野において20世紀数学における最重要難問のいくつかを独力で解決した人物です。奈良女子大学などで教鞭を執りながら、孤独な研究生活の中で世界的成果を挙げました。
岡が取り組んだ「多変数複素関数論」は、複数の複素変数を持つ関数の性質を研究する分野です。一変数の場合とは異なる複雑な現象が現れ、19世紀末から多くの数学者が難問として取り上げていました。岡はこの分野の核心をなす三つの大問題を段階的に解決しました。
- レヴィ問題(擬凸領域の正則凸性)の解決
- コホモロジー群に関する重要な補題(岡の補題)の証明
- 多変数複素解析における連接性定理の確立
これらの業績は「岡の三大問題」とも呼ばれ、その後の多変数複素解析学・複素幾何学の発展に不可欠な基礎となりました。フランス数学アカデミーから高い評価を受け、文化勲章も授与されています。
岡潔はまた、数学の本質は情緒にあると語り、日本人の精神文化や教育についても独自の見解を著作に記しました。随筆集『春宵十話』はベストセラーとなり、科学者でありながら深い人文的思想を持つ人物として広く親しまれています。
使い方・例文
数学史の本や理系の偉人伝で岡潔が取り上げられるほか、多変数複素解析の専門的な教科書では「岡の補題」「岡の定理」として彼の名が登場します。
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