垂直分布とは?
すいちょくぶんぷ
垂直分布とは、山地や海洋において高度や水深が変化するにつれて生物の種類や群集が変化する現象で、気温・光・酸素量などの環境要因が決め手となります。
垂直分布(すいちょくぶんぷ)とは、高山や海洋などで高度または水深が変わるにつれて、生物の種類・植生・生態系が規則的に変化する現象のことです。水平方向の緯度変化に伴う気候帯の変化と類似したパターンを示すため、「高度は緯度に相当する」とも言われます。
山岳における垂直分布の典型的なパターンは以下のとおりです。
- 丘陵帯〜山地帯:落葉広葉樹林・常緑広葉樹林が広がる
- 亜高山帯:針葉樹林(シラビソ・トウヒなど)が優占する
- 高山帯:樹木が生育できない森林限界を超え、高山植物のお花畑やハイマツが分布する
- 雪線以上:永久積雪・氷河域で植物が生育できない
海洋における垂直分布では、光が届く表層(有光層)に植物プランクトンが集中し、水深が増すにつれて光量・水温・酸素量が変化するため、生物相が段階的に変化します。深海では高水圧・低温・暗黒に適応した特殊な生物群が生息します。
垂直分布の帯(ゾーン)の境界は、気候変動によって上方にシフトすることが観測されており、高山生態系の縮小や固有種の絶滅リスクとして注目されています。
使い方・例文
富士山の登山道では、麓のブナ・スギ林から中腹の亜高山帯針葉樹林、そして森林限界を超えた高山植物帯へと植生が変化する垂直分布を体感できます。
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