写像定理とは?
しゃぞうていり
「定理」の用語まとめを見る正則関数が開集合を開集合に写すという複素解析の基本定理で、開写像定理とも呼ばれます。
写像定理(開写像定理、英語:Open Mapping Theorem)は、複素解析における重要な定理のひとつです。定数でない正則関数(複素微分可能な関数)は、開集合をそのまま開集合へと写す、という内容を述べています。言い換えると、正則関数は「開写像」であるということです。
この定理が持つ意味を直感的に説明すると、定数でない正則関数 f がある開集合 U で定義されているとき、U の中の任意の開集合を f で写した像もまた開集合になる、ということです。実数の連続関数では一般にこの性質は成り立ちませんが、複素平面上の正則関数には特有のこの性質があります。
写像定理の証明は、複素解析の他の深い結果、とくにコーシーの積分定理やルーシェの定理などを組み合わせることで行われます。証明の流れとしては、
- 正則関数の零点は孤立していることを示す。
- ルーシェの定理を用いて、f の像に含まれる点の近傍全体が像に含まれることを確認する。
- 開集合の定義から開写像性を導く。
写像定理は、最大値原理(正則関数の絶対値は内点で最大値を取らないという定理)の導出にも使われるほか、リーマン写像定理の証明にも深く関係しています。また、この定理を実数の多変数関数に拡張した逆写像定理・陰関数定理とも密接に関連しており、解析学全般の基礎として重要な役割を持ちます。
使い方・例文
複素解析の授業や教科書では、正則関数の性質を論じる文脈で写像定理が登場します。「この関数が開写像であることは写像定理から従う」というように引用されます。
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