ワルター・ベンヤミンとは?
わるたーべんやみん
ワルター・ベンヤミンは、20世紀前半のドイツ・ユダヤ系の批評家・哲学者で、芸術・メディア・歴史についての独創的な理論で知られます。
ワルター・ベンヤミン(Walter Benjamin、1892〜1940年)は、ドイツ生まれのユダヤ系思想家・批評家・翻訳者です。フランクフルト学派との関わりを持ちながら、独自の思想を展開しました。マルクス主義・ユダヤ神学・超現実主義(シュルレアリスム)など、一見相反する要素を独特の方法で融合させた点が特徴です。
代表的な論文『複製技術時代の芸術作品』(1935年)では、写真や映画などの複製技術が芸術から「アウラ(オーラ)」(一度きりの現前性・真正性)を剥奪するという議論を展開し、メディア論・文化研究に多大な影響を与えました。また、歴史哲学に関する「テーゼ」では、進歩史観を批判し、歴史の「今このとき」に過去の救済の可能性を見出す独自の時間論を提示しました。
生涯にわたりアカデミズムの外縁に置かれ、経済的・精神的困窮を抱えながら著述を続けました。1933年のナチス政権成立後はパリへ亡命し、未完の大著『パサージュ論』(19世紀パリの商業空間・大衆文化の分析)に取り組みましたが、1940年にスペイン国境で命を絶ちました。
その思想は死後に再評価が進み、現在では20世紀最重要の思想家のひとりとして広く認められています。
使い方・例文
「ベンヤミンの『アウラ』概念は、AIが生成した絵画の価値を語る際にも引用される」のように、現代のメディア・芸術論の議論で頻繁に登場します。
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