リノ・ブロッカとは?
りのぶろっか
リノ・ブロッカとは、フィリピン映画史上最も重要な映画監督のひとりで、貧困・政治腐敗・社会的不正義をテーマにした作品で国際的な評価を受けています。
リノ・ブロッカ(Lino Brocka、1939〜1991)は、フィリピン出身の映画監督です。1970〜80年代のマルコス独裁政権下においても社会の矛盾を正面から描き続け、フィリピン映画の「国民的良心」とも呼ばれた人物です。
ブロッカ監督の作品は、都市スラムに生きる貧しい人々の苦悩、腐敗した権力構造、社会的な疎外などを生々しくかつ詩的に描くことで高い評価を受けました。代表作『マニラ 光る爪』(1975年)は、フィリピンの首都マニラに出稼ぎに来た青年の悲劇を描いた作品で、カンヌ国際映画祭に出品されるなど国際映画シーンでも注目されました。
もう一つの代表作『ブロンド・コケット』(1980年)は、マルコス政権の検閲に引っかかった際にも制作を諦めず、フィリピン映画の表現の自由を守るための象徴的な存在となりました。マルコス政権に対して公然と批判的な立場をとり、投獄されたこともあります。
1986年のピープルパワー革命によりマルコス政権が倒れた後も、ブロッカは精力的に活動を続けました。しかし1991年、交通事故によりわずか51歳で急逝しました。その早世はフィリピン映画界に深い衝撃を与え、今日でも彼の作品はフィリピン映画の最高峰として語り継がれています。
使い方・例文
「リノ・ブロッカの映画は、フィリピン社会の現実を直視した作品群として、世界の映画史においても重要な位置を占めています。」
この用語をシェア
最終更新: