ヨーゼフ・ボイスとは?
よーぜふぼいす
ヨーゼフ・ボイスは、「すべての人間は芸術家である」という思想を掲げ、社会変革と芸術を一体化させたドイツの前衛芸術家であり、現代美術史に決定的な影響を残しました。
ヨーゼフ・ボイス(Joseph Beuys)は、1921年生まれ、1986年に死去したドイツの美術家・社会活動家です。クレーフェルト出身で、第二次世界大戦に従軍後、デュッセルドルフ芸術アカデミーで彫刻を学び、後に同校の教授となりました。
ボイスの芸術の核心にあるのは「社会的彫刻(ソーシャル・スカルプチャー)」という概念です。彼は絵画や彫刻といった伝統的な美術の枠を超え、政治活動・教育・討論・パフォーマンスなど社会的な行為そのものを芸術と位置づけました。「すべての人間は芸術家である」というアフォリズムは彼の思想の集約であり、芸術の民主化を訴えるものでした。
代表的な活動・作品は次のとおりです。
- 『コヨーテ:アメリカが好きで、アメリカが私を好き』(1974年)— コヨーテとの7日間の共生パフォーマンス
- 『7000本のオーク』(1982年〜)— カッセルで市民参加型の植樹プロジェクト
- フルクサス(前衛芸術運動)への参加とアクション・アート
- 緑の党(ドイツ)の創設への関与
フェルト・脂肪・蜂蜜など独特の素材を使用した作品も多く、それらは彼の個人的な戦争体験や神話的信念と結びついています。デュッセルドルフ芸術アカデミーでの革新的な教育はアンゼルム・キーファーら多くの後進を育て、今日の現代美術の地平を広げた存在として評価されています。
使い方・例文
美術大学の講義でボイスの「すべての人間は芸術家である」という言葉が引用されることは多く、現代アートの「芸術の拡張」を語る際に必ず登場する重要人物です。
この用語をシェア
最終更新: