モーリス・ドニとは?
もーりすどに
モーリス・ドニとは、19〜20世紀フランスの画家・美術理論家で、ナビ派の中心的存在として「絵画とは本質的に平面に並べられた色彩である」という近代絵画論の礎を築いた人物です。
モーリス・ドニ(Maurice Denis, 1870〜1943)は、フランスのポスト印象主義・象徴主義の流れに属する画家であり、ナビ派(Nabis)の主要メンバーの一人です。ポール・セザンヌやポール・ゴーギャンの影響を受け、装飾的な平面性と宗教的・精神的な主題を組み合わせた独自の様式を確立しました。
ドニが1890年に記した「絵画とは、本質的に、ある秩序のもとに並べられた色彩によって覆われた平面である」という言葉は、20世紀の抽象絵画理論の先駆けとして広く引用されています。この言明は、絵画が単なる自然の模倣ではなく、色彩と形式そのものに価値があるという考え方を明確に打ち出したものです。
作風の特徴として以下が挙げられます。
- 輪郭線を用いた平坦な色面の構成
- キリスト教的テーマや聖母子像の多用
- 柔らかな色調と装飾的なリズム感
- ステンドグラスや壁画など宗教建築への応用
ドニはパリのサン=ジェルマン=アン=レーで晩年まで活動し、美術批評家・教育者としても多くの著作を残しました。彼の理論は後の野獣派・キュビスムにも影響を与えており、近代美術史において重要な位置を占めています。
使い方・例文
美術史の授業でナビ派を学ぶとき、モーリス・ドニの「絵画は平面に並べた色彩だ」という定義がほぼ必ず取り上げられます。
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