マルサ・ヌスバウムとは?
まーさぬすばうむ
マーサ・ヌスバウムは、感情・正義・人間の尊厳をテーマに研究するアメリカの哲学者で、ケイパビリティ・アプローチの発展に大きく貢献しました。
マーサ・ヌスバウム(Martha Nussbaum、1947年生まれ)はアメリカ合衆国の哲学者で、シカゴ大学ロースクールで法学・倫理学の教授を務めています。古代ギリシャ哲学の研究から出発し、倫理学・政治哲学・法哲学・フェミニズム哲学など幅広い領域で多くの著作を発表しています。
ヌスバウムの最も影響力のある貢献の一つは、アマルティア・センとともに発展させた「ケイパビリティ・アプローチ」です。これは人間の福祉や尊厳を所得や効用だけで測るのではなく、各個人が実際に何ができるか・何になれるかという「潜在能力(ケイパビリティ)」に着目する考え方です。この枠組みは開発経済学・社会政策・国際正義の分野に広く影響を与えています。
また「感情の知性」「怒り・嫌悪・恥辱」「詩的正義」など感情が道徳判断に果たす役割を論じた著作でも知られており、理性だけでなく感情も倫理的推論の重要な要素であると主張します。障害者の権利や動物の権利にも関心を向け、正義の対象を伝統的な枠を超えて拡張する議論を展開しています。多くの賞を受賞し、現代の英語圏を代表する哲学者の一人として広く認知されています。
使い方・例文
「ヌスバウムのケイパビリティ理論は福祉政策の設計に哲学的基盤を与えるものとして注目されている」のように、倫理学や社会政策の議論で引用されます。
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