ヘドロとは?
へどろ
ヘドロとは、有機物や汚染物質が水底に長年堆積してできた黒褐色のどろどろした泥で、水質汚染の象徴的存在です。
ヘドロとは、河川・湖沼・港湾・内湾などの水底に有機物・重金属・化学物質などが長年にわたって堆積し、微生物の分解作用によって変質した黒褐色の軟泥のことをいいます。腐敗臭や硫化水素臭を伴うことが多く、水質汚染の深刻さを示す指標としても用いられます。
ヘドロが形成される仕組みは次の通りです。生活排水・工場廃水・農業排水などに含まれる有機物や窒素・リンが水域に流れ込み、水中の有機物は分解されずに少しずつ底に沈降します。底層では酸素が不足しやすく、嫌気性細菌による分解が進み、硫化水素やメタンなどが発生します。この過程で泥が黒く変色し、粘着性のあるヘドロが形成されます。
ヘドロに含まれる主な問題物質には以下のものがあります。
- 水銀・カドミウムなどの重金属(過去の工場排水由来)
- 農薬・有機塩素化合物などの残留化学物質
- 大量の有機物(富栄養化の原因)
- 窒素・リン(藻類の異常繁殖を促進)
日本では高度経済成長期に各地の工業地帯周辺の海や河川でヘドロ問題が深刻化し、水俣病など公害病の原因ともなりました。現在もしゅんせつ(底泥の除去)や水質改善対策が各地で行われており、水環境保全において重要な課題となっています。
使い方・例文
「工場排水の流入が続いた河川の底にはヘドロが厚く堆積し、魚が住めない状態になっていた」のように水質汚染の文脈で使われます。
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