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シャンタル・ムフとは?

しゃんたるむふ

シャンタル・ムフは、合意ではなく「闘技」こそが民主主義本質だと論じるベルギー出身の政治哲学者です。

シャンタル・ムフ(Chantal Mouffe、1943年生まれ)は、ベルギー出身の政治哲学者で、ウェストミンスター大学名誉教授として活動してきました。エルネスト・ラクラウとの共同研究ポストマルクス主義的なヘゲモニー論展開し、後には独自の「闘技的民主主義論(Agonistic Democracy)」を提唱しました。

ムフとラクラウの共著『ヘゲモニーと社会主義的戦略』(1985年)は、マルクス主義における階級中心主義を批判し、社会的アイデンティティが複数の「同値の連鎖」によって構成されるというポスト構造主義的な政治理論を展開しました。

ムフの独自の貢献である闘技的民主主義論の要点は以下の通りです。

  • 闘技(アゴニズム)と敵対(アンタゴニズム)の区別:民主主義は対立を解消するのではなく、敵を「正当な相手(アドバーサリー)」として認め、対立を共存可能な形に転換することで成立します。
  • ハーバーマス批判:対話による合意形成を理想とするハーバーマスの討議民主主義論に対し、合意は常に権力の産物であり幻想だと批判しました。
  • ポピュリズムの再評価:左派ポピュリズムを民主的再活性化の手段として積極的に評価しました。

ムフの理論は政治哲学・民主主義論にとどまらず、現代のポピュリズム研究や左派政治実践(スペインのポデモス等)にも直接的な影響を与えています。

使い方・例文

「ムフの闘技的民主主義論は、政治的対立を『有害な分断』として解消しようとする立場を批判するときに引用される」のように、政治理論や選挙分析の文脈で登場します。

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