サイバー抑止とは?
さいばーよくし
サイバー抑止とは、相手国や攻撃者にサイバー攻撃を思いとどまらせるための戦略・能力・政策の総体を指す安全保障の概念です。
サイバー抑止(cyber deterrence)とは、他の国家やサイバー攻撃者が自国のシステムやインフラへの攻撃を実行しないよう、思いとどまらせるための安全保障戦略の概念です。核抑止など従来の抑止理論をサイバー空間に応用したものですが、その特性から実現が難しいとされています。
従来の軍事的抑止は「攻撃すれば報復する」という明確な意思と能力の誇示によって成立します。しかしサイバー空間では以下のような固有の困難があります。
- 帰属(アトリビューション)の困難さ:誰が攻撃したかの特定が技術的に難しく、報復の根拠を示しにくい
- 非対称性:比較的少ないリソースで大規模な攻撃が可能なため、抑止の均衡が崩れやすい
- 秘匿性:自国のサイバー能力を公開すると脆弱性の開示にもなるジレンマがある
サイバー抑止の主な手法としては、攻撃への報復能力(サイバー反撃・経済制裁・外交的措置)の保有・誇示、防御力の強化によって攻撃コストを高めること、国際ルールや規範の構築などが挙げられます。
日本でも近年、能動的サイバー防御の議論が活発化しており、攻撃を未然に防ぐための反撃能力保有が政策課題となっています。サイバー抑止は現代の安全保障政策において欠かせない概念です。
使い方・例文
「政府はサイバー抑止の観点から、重要インフラへの攻撃に対する反撃能力の整備を急いでいる」のように、安全保障・防衛政策の議論で登場します。
この用語をシェア
最終更新: