本文へスキップ

エリア・スレイマンとは?

えりあすれいまん

エリア・スレイマンはパレスチナ出身の映画監督で、ユーモアと詩的な映像でパレスチナ人の日常と占領の現実を描く独自のスタイルで世界から評価されています。

エリア・スレイマン(Elia Suleiman、1960年生まれ)は、イスラエル領内のナザレ出身のパレスチナ人映画監督です。1980年代ニューヨークへ移住し、映像制作を学んだのち、パレスチナに戻って創作活動を本格化させました。

スレイマンの映画は、台詞を極力排した「観察映画」の形式をとります。監督自身が無表情で沈黙したまま画面に登場し、日常の不条理なシーンを積み重ねていくスタイルは、しばしばジャック・タチやバスター・キートンとの比較で語られます。

代表作『D.I.』(2002年)はカンヌ映画祭審査員賞を受賞し、国際的な注目を集めました。続く『時の残像』(2009年)でもカンヌ審査員賞を受賞しています。最新長編『天国にちがいない』(2019年)では、パレスチナを離れてニューヨークやパリを旅する中でも「どこにいてもパレスチナを感じる」という状況をユーモラスに描き、カンヌで特別言及賞を受賞しました。

スレイマンの作品は、政治的なメッセージを声高に叫ぶのではなく、静謐なユーモアと詩的なイメージを通じてパレスチナ問題の本質を問いかける点に独自性があります。現代映画における最も個性的な作家の一人として高く評価されています。

使い方・例文

映画祭や世界映画の特集記事で「パレスチナ映画」「政治映画」の文脈で紹介されることが多く、映画研究や文化論でも取り上げられる人物。

この用語をシェア

𝕏 でポスト LINE

最終更新:

関連用語