アヨードヤー問題とは?
あよーどやーもんだい
アヨードヤー問題とは、インドの聖地アヨードヤーにおけるヒンドゥー教とイスラム教の聖地をめぐる宗教的・政治的紛争のことです。
アヨードヤー問題とは、インド北部ウッタル・プラデーシュ州に位置する都市アヨードヤーで、ヒンドゥー教とイスラム教が同一の土地をそれぞれの聖地として主張してきた歴史的な宗教紛争を指します。この問題はインド独立後から続く宗教間対立の象徴的な事案として知られています。
紛争の中心にあるのはバーブリー・マスジドと呼ばれるモスクの跡地です。16世紀にムガル帝国の初代皇帝バーブルによって建設されたこのモスクは、ヒンドゥー教徒から「ラーマ神の生誕地に建てられたもの」として長年批判を受けてきました。ラーマ神はヒンドゥー叙事詩『ラーマーヤナ』の主人公であり、ヴィシュヌ神の化身とされる非常に重要な神です。
1992年12月、ヒンドゥー民族主義者らによってバーブリー・マスジドが破壊され、インド各地で宗教暴動が発生し多数の死者が出ました。この出来事はインド社会に深刻な亀裂をもたらし、国際的にも注目を集めました。その後、土地の帰属をめぐる法廷闘争が長年にわたって続き、2019年にインド最高裁判所は当該地をヒンドゥー教の寺院建設に使用することを認める判決を下しました。2024年にはラーマ寺院が完成し、大規模な落成式が行われました。
アヨードヤー問題はインドの宗教的多様性と世俗主義、そして政治と宗教の関係を問いかける問題として、現代においても重要なテーマであり続けています。
使い方・例文
「アヨードヤー問題はインドの宗教間関係を考えるうえで避けられないテーマだ」のように、南アジアの政治・宗教を論じる際に用いられます。
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