本文へスキップ

過失致死罪とは?

かしつちしざい

過失致死罪とは、不注意や注意義違反により、意図せず他人を死亡させた場合に成立する犯罪です。

過失致死罪は、刑法第210条に規定される犯罪で、故意なく(わざとではなく)、過失によって人を死亡させた場合に問われます。法定刑は50万円以下の罰金で、刑法上の犯罪としては比較的軽微な部類に位置づけられます。

「過失」とは、社会生活上要求される注意義務に違反したことを指します。誰でも予見・回避できた危険を怠ったとき、過失があるとみなされます。故意犯(殺人罪など)との違いは、死亡結果を認識・意図していたか否かにあります。

実際の事件では、以下のような場面で問題となります。

  • 山岳事故やスポーツ中の不適切な指導による死亡
  • 工事現場での安全管理不備による転落死
  • 医療行為における重大な不注意
  • 火気の不始末による火災死亡事故

なお、自動車の運転中に人を死傷させた場合は「過失運転致死傷罪」(自動車運転死傷行為処罰法)として別途規定されており、より重い刑罰が定められています。業務上必要な注意を怠った場合は「業務上過失致死罪」が適用され、法定刑も加重されます。過失致死罪の成立には、①注意義務の存在、②その違反、③死亡結果との因果関係、の三点が必要です。

使い方・例文

山岳ガイドが適切な安全確認を怠り、登山者が転落死した事案や、工場の設備管理者が定期点検を怠って作業員が死亡した事案などで、過失致死罪の適用が検討されます。

この用語をシェア

𝕏 でポスト LINE

最終更新:

関連用語