赤外分光法とは?
せきがいぶんこうほう
赤外分光法とは、赤外線を試料に照射したときの吸収スペクトルを測定することで、分子内の化学結合の種類や官能基を同定する分析手法です。
赤外分光法(せきがいぶんこうほう)とは、波長がおよそ2.5〜25マイクロメートル(波数では約400〜4000 cm-1の範囲)の赤外線を試料に照射し、分子内の化学結合が赤外線を吸収して振動・回転するエネルギー準位の変化を利用して分子構造を解析する手法です。英語では「Infrared Spectroscopy(IR spectroscopy)」と呼ばれます。
分子内の共有結合は固有の振動数(伸縮振動や変角振動)を持ち、その振動数に対応する赤外線エネルギーを選択的に吸収します。得られるスペクトル(IRスペクトル)の各吸収帯の位置(波数)と強度から、試料中に含まれる官能基の種類を特定できます。代表的な吸収帯の例として、O-H伸縮振動は3200〜3600 cm-1付近、C=O伸縮振動は1700〜1750 cm-1付近に現れます(波数は文字表記で示しています)。
現代ではフーリエ変換赤外分光法(FT-IR)が主流で、全波長域を同時に測定でき高感度かつ短時間での測定が可能です。ATR(全反射測定)法を用いると固体・液体を前処理なしで手軽に測定できます。
赤外分光法の主な用途は次の通りです。
- 有機化合物の官能基同定・構造決定
- ポリマー・プラスチックの種類判別
- 医薬品・食品の品質管理と異物検査
- 環境分析(大気中ガス成分の測定)
使い方・例文
合成した有機化合物をFT-IRで測定すると、カルボニル基(C=O)の特徴的な吸収帯が現れるかどうかを確認することで、目的の官能基が導入できているかを素早く判断できます。
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