窯変とは?
ようへん
窯変とは、陶磁器の焼成中に予期せぬ化学変化が起き、釉薬や素地が偶然に独特の色彩や模様に変化する現象のことです。
窯変(ようへん)は、陶磁器を窯で焼く過程において、炎の状態・温度・雰囲気(酸化・還元)・釉薬の成分などが複雑に作用し合い、あらかじめ意図していなかった色や模様、質感が生まれる現象です。中国語の「窯変(ヤオビエン)」に由来し、日本でも古くから珍重されてきました。
窯変が起きる主な要因には以下があります。
- 還元焔焼成:酸素が不足した状態で焼くと金属酸化物の化学状態が変わり、特有の発色が現れる
- 釉薬の流れと溶け合い:複数の釉薬が高温で混ざり合い、予期しない模様を作る
- 炎のゆらぎ:窯内の温度ムラや炎の方向により、素地や釉面に斑(まだら)や焦げが生じる
- 灰被り(はいかぶり):薪窯では灰が飛んで釉化し、自然釉が形成される
有名な窯変の例としては、宋代の中国で生まれた「天目(てんもく)」や「曜変(ようへん)天目」があります。曜変天目は現存する完品が日本に3点のみとされ、国宝に指定されており、青や虹色に輝く「星」が浮かぶ神秘的な見た目から、茶人に最高の茶碗と称えられてきました。
窯変は完全には再現・制御できないことから、「窯に神が宿る」とも表現され、その偶然性こそが陶芸における美意識の一部となっています。
使い方・例文
「同じ釉薬を使って焼いたはずなのに、窯変によって一つひとつの茶碗が異なる色合いに仕上がった」というように、陶芸作品の鑑賞や制作の解説でよく使われます。
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