砥粉色とは?
とのこいろ
砥石を研いだときに出る粉の色に由来する、黄みがかった薄い灰白色の日本の伝統色です。
砥粉色(とのこいろ)は、砥石(といし)を水に浸して研ぐ際に出る研ぎ汁・粉の色に由来する日本の伝統色です。黄みを帯びた薄い灰白色、あるいはくすんだ淡いベージュとして表現されることが多く、落ち着いた土系の色調が特徴です。
「砥粉(とのこ)」は砥石の粉末を指し、古くから漆工・木工・陶芸の下地材として使われてきました。漆器の下地として砥粉を膠(にかわ)と混ぜた「砥粉地」を施すことで、表面をなめらかに整えてから上塗りを行う技法は今も伝統工芸に受け継がれています。
色としての砥粉色は、柔らかく控えめで主張しすぎない点が特徴です。日本の伝統的な美意識では、派手さよりも落ち着きを重んじる「侘び・さびの美学」と親和性が高く、
- 茶室や数寄屋造りの壁塗りの色調
- 和服の無地・地色として
- 和紙・陶磁器のマットな素地の色
現代のインテリアデザインでも、砥粉色のような淡いグレーベージュ(グレージュ)は「和モダン」スタイルの基調色として人気があります。日本の風土と素材感が凝縮された色名といえます。
使い方・例文
茶道具の素焼き(素地)や茶室の土壁にある薄い黄灰色が砥粉色に近い色調です。漆器の制作工程でも、砥粉を使った下地仕上げの工程を「砥粉がけ」と呼びます。
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