哥窯とは?
かよう
哥窯とは、宋代の五大名窯のひとつで、釉面に意図的に生じさせた「貫入(氷裂文)」と呼ばれる細かいひびの模様を最大の特徴とする中国陶磁器の様式です。
哥窯(かよう、Gē ware)は、宋代の五大名窯(汝・官・哥・定・均)のひとつとされる中国陶磁器の様式です。「哥」は「兄」を意味する中国語で、伝説では浙江省の章氏兄弟の兄が開いた窯という説から名づけられたとされています。ただし哥窯の実際の産地については現在も研究が続いており、確定していない部分があります。
哥窯の最大の特徴は「貫入(かんにゅう)」と呼ばれる釉面のひびです。素地(きじ)と釉薬の収縮率の差を利用して意図的にひびを作り出すこの技法は、「金糸鉄線(きんしてっせん)」とも呼ばれます。細かいひびが金色(酸化鉄の着色による)に、大きなひびが黒っぽく見えることから、金の糸と鉄の線が交差するような景観が生まれます。
哥窯の器の特徴をまとめると以下の通りです。
- 灰青色・粉青色・米黄色などの落ち着いた釉色
- 釉面全体を覆う大小のひびによる貫入文様
- 「紫口鉄足」:口縁部が紫みを帯び、底部が黒っぽく焼き締まる特徴
- 厚みのある釉が器全体をふっくらと覆う重厚な質感
哥窯の作風は後代に強い影響を与え、明・清代には景徳鎮窯で哥窯を模した作品(「仿哥窯」)が多数作られました。日本の茶道においても貫入文様の器は「わびさび」の美意識と合致するとして珍重されてきました。
使い方・例文
「茶碗の釉面に走る細かいひびを見て『哥窯ですか?』と尋ねるように、貫入のある焼き物を指す際に用いられる言葉です」という形で、陶磁器鑑賞や茶道の文脈で登場します。
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