六義とは?
ろくぎ
六義(りくぎ)とは、中国最古の詩集『詩経』の分類法で、詩の表現形式を六つに分けた概念であり、日本の歌論にも影響を与えました。
六義(りくぎ、またはむくさ)とは、中国最古の詩集『詩経』の序文(大序)に記された、詩の分類・表現の六つの様式を指します。古代中国の詩学における根本的な概念であり、後世の文学論・歌論に広く引用されてきました。
六義の内容は以下の通りです。
- 風(ふう):各地方の民謡・風俗の詩
- 雅(が):朝廷の公式な詩・儀礼の詩
- 頌(しょう):宗廟での祭祀に用いる詩
- 賦(ふ):ものごとを直接・率直に述べる表現法
- 比(ひ):比喩を用いて事物を表す表現法
- 興(きょう):自然物などを引き合いに出して感情を起こす表現法
前の三つ(風・雅・頌)は詩の種類・体裁の分類であり、後の三つ(賦・比・興)は詩の表現技法の分類とされています。
日本では平安時代の歌人・紀貫之が『古今和歌集』の仮名序において、この六義を和歌の六体として援用・翻案しました。「やまとうたは、人の心を種として、よろづの言の葉とぞなれりける」で始まる仮名序は、六義の概念を日本の文脈に移植した画期的な文章として知られています。
使い方・例文
国語や古典の授業で『古今和歌集』の仮名序を学ぶ際に、紀貫之が中国の六義を和歌論に応用したことが解説されます。詩の分類論を理解する基礎的な概念として登場します。
この用語をシェア
最終更新: