ワイルとは?
わいる
ワイルは、数学と物理学の橋渡しに尽力し、対称性とゲージ理論の基礎を築いた20世紀ドイツの数学者です。
ヘルマン・ワイル(Hermann Weyl、1885〜1955年)は、ドイツ生まれの数学者・物理学者です。ゲッティンゲン大学でダフィット・ヒルベルトに師事し、後にチューリヒ工科大学、プリンストン高等研究所で研究・教育に従事しました。
ワイルは非常に広い分野にわたって業績を残しています。
- 位相幾何学・微分幾何学:リーマン面の厳密な理論を展開し、「リーマン面」という概念の現代的基礎を固めました。
- 群論と表現論:リー群の表現論を大きく発展させ、「ワイルの指標公式」「ワイルの完全可約定理」などを残しました。
- 物理学との融合:アインシュタインの一般相対性理論を拡張し、電磁気力と重力の統一を試みる中でゲージ理論の概念を導入しました。現代の素粒子物理学の標準理論はこのゲージ理論を基盤としています。
また、著書『空間・時間・物質』『古典群』などは数学者・物理学者双方に長く読み継がれる名著です。ナチス政権を逃れてアメリカに渡った後も精力的に研究を続けました。数学の美しさと物理の現実を結びつけようとしたその姿勢は、20世紀科学の一つの理想像とされています。
使い方・例文
素粒子物理の教科書で「ゲージ対称性はワイルが提唱した概念に遡る」という文脈や、数学の群論・表現論の授業で「ワイルの公式」として名前が登場します。
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