ロベルト・ムジールとは?
ろべるとむじーる
ロベルト・ムジールとは、20世紀前半のオーストリアを代表するドイツ語圏の小説家・劇作家であり、未完の大作『特性のない男』で知られる文学者です。
ロベルト・ムジール(Robert Musil、1880〜1942年)は、オーストリア帝国のクラーゲンフルトに生まれた作家・思想家です。工学・哲学・心理学を学んだ知識人としての背景が、その文学に深い影響を与えました。
代表作である長編小説『特性のない男』(Der Mann ohne Eigenschaften)は、第一次世界大戦前夜のウィーンを舞台に、現代人の自己同一性の喪失と近代文明の矛盾を鋭く描いた作品です。ムジール自身の死により未完のまま残されましたが、20世紀モダニズム文学の最高峰のひとつとして高く評価されています。
早い作品としては短篇集『合一』や戯曲『ヴィンツェンツとお偉方の女友達』なども知られ、文学と哲学・科学の融合を試みる独自のスタイルを貫きました。ムジールはフランツ・カフカやロベルト・ワルザーとともに、ドイツ語圏文学における知的・実験的系譜を形成した人物とされています。
生前は経済的に苦しく広く読まれることはありませんでしたが、没後に再評価が進み、現在では世界文学の古典として多くの国で翻訳・研究されています。
使い方・例文
「20世紀の知的文学を語るとき、ムジールの『特性のない男』は欠かせない作品として必ず挙がります。」
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