ロバート・ルーカスとは?
ろばーと・るーかす
ロバート・ルーカスとは、合理的期待形成仮説を経済学に導入し、マクロ経済政策の分析手法を根本から変えたアメリカの経済学者です。
ロバート・エマーソン・ルーカス・ジュニア(Robert Emerson Lucas Jr.、1937〜2023年)は、アメリカのマクロ経済学者で、シカゴ大学で長年にわたり教鞭を執りました。1995年にノーベル経済学賞を受賞しており、20世紀後半の経済学に最も大きな影響を与えた人物のひとりとして広く知られています。
ルーカスの最大の貢献は、合理的期待形成仮説(Rational Expectations Hypothesis)をマクロ経済モデルに体系的に組み込んだことです。この仮説は、経済主体(家計・企業など)が利用可能なすべての情報を活用して将来を予測し、系統的な誤りを犯さないと仮定するものです。
この考え方をもとに彼が提唱したのが「ルーカス批判」です。政策当局が経済モデルを用いて政策の効果を予測しようとしても、人々が政策変更を予期して行動を変えるため、過去のデータに基づくモデルは政策変更後には信頼できないと主張しました。この批判はケインズ的な裁量的財政・金融政策の有効性に根本的な疑問を投げかけ、政策評価の方法論を刷新しました。
また、ルーカスは経済成長論においても重要な貢献を残しており、人的資本の蓄積を成長の原動力とする「ルーカス成長モデル」は現代の内生的成長理論の礎となっています。
使い方・例文
中央銀行が金融政策を変更する際、人々がその変更を予測して行動を変えることで政策効果が変わるという現象を説明するとき、「ルーカス批判」という概念が引用されます。
この用語をシェア
最終更新: