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ライン川上流運河化工事とは?

らいんがわじょうりゅううんがかこうじ

ライン川上流運河化工事とは、19〜20世紀にかけてドイツとフランス国境を流れるライン川上流部を航行可能な運河として整備した大規模な河川改修事業です。

ライン川上流運河化工事(Grand Canal d'Alsace)は、ライン川のフランスアルザス地方に沿う区間において実施された大規模な河川改修・運河建設プロジェクトです。広義にはライン川上流全体の治水・航行改善を目的とした一連の事業を指します。

もともとライン川上流部は、急流・浅瀬・砂洲が多く、大型船の航行が困難な状況でした。また洪水被害も深刻であり、18世紀末から19世紀にかけて河川整備が強く求められるようになりました。最初の大規模整備として、19世紀前半にドイツ人技師ヨハン・ゴットフリート・トゥーラによるライン川直線化工事(Tulla修正工事)が行われ、大きく蛇行していた川を直線に近い形に整えました。

さらに20世紀に入ると、フランスはドイツとの協定(1925年のヴェルサイユ条約後の取り決め)に基づき、ライン川左岸(フランス側)に平行する運河「グラン・カナル・ダルザス」の建設を進めました。この運河では複数の水力発電ダムと閘門(こうもん)が設けられており、水力発電・航行・治水の三つの目的を同時に果たしています。

一方で直線化工事により川の流速と侵食が増大し、河床低下や地下水位の低下、湿地環境の喪失といった生態系への影響も生じました。こうした問題への対応として、後年には一部区間で川の蛇行を自然に近い形に戻す再自然化(renaturalization)の取り組みも行われています。

使い方・例文

ストラスブールとバーゼルを結ぶライン川の区間では、今日でも大型貨物船がグラン・カナル・ダルザスを通じてヨーロッパ内陸水路網を航行しています。

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