マルチエージェントシステムとは?
まるちえーじぇんとしすてむ
マルチエージェントシステムとは、自律的に判断・行動できる複数の「エージェント」がネットワーク上で相互作用しながら問題を解決するAI・情報システムの設計手法です。
マルチエージェントシステム(Multi-Agent System, MAS)とは、それぞれ独立した知識・目標・行動能力を持つ複数のエージェントが、互いに通信・協調・競合しながらタスクを処理するシステムのことです。分散AIの一分野として、1980年代頃から研究が進んでいます。
「エージェント」とは、環境を知覚して自律的に行動できるソフトウェアや仮想的主体のことです。MASでは、単一のエージェントでは解決が難しい複雑な問題を、役割分担と協調によって効率的に対処します。
マルチエージェントシステムの主な特徴は以下のとおりです。
- 分散性:処理や知識が中央に集中せず、各エージェントに分散している
- 自律性:各エージェントが独自に状況を判断して行動できる
- 柔軟性:エージェントの追加・削除でシステム規模を変更しやすい
- 創発性:個々のルールが単純でも集団として複雑な振る舞いが生まれる
応用分野は幅広く、電力グリッドの需給制御、物流の配送最適化、金融市場のアルゴリズム取引、ロボット群の協調制御、生成AIを活用した自律型ワークフロー(AIエージェント)などに活用されています。近年は大規模言語モデル(LLM)を各エージェントに組み込んだ「LLMベースのMAS」が急速に注目を集めています。
使い方・例文
物流倉庫内で複数の自律型ロボットがそれぞれの担当エリアを判断しながら商品をピッキングし、互いに衝突を避けつつ効率的に作業をこなす場面がマルチエージェントシステムの実例です。
この用語をシェア
最終更新: