本文へスキップ

マルクトリーとは?

まるくとりー

マルクリーとは、色や木目の異なる薄い板(突き板)を組み合わせてテーブルや引き出しの前板などに貼り付け、絵画的な模様を作り出す木工の象嵌(ぞうがん)技法です。

マルクリー(Marquetry)は、木材の薄切り板(突き板・ベニヤ)を複数の色・木目・材種を組み合わせパズルのように切り出し、家具や木製品の表面に貼り合わせることで装飾模様を作る技法です。名称はフランス語の「marqueter(市松模様にする・嵌め込む)」に由来するとされます。

類似の技法に「パーケトリー(Parquetry)」がありますが、パーケトリーが幾何学的なパターン(三角形・菱形など)を繰り返す床材・表面装飾に特化するのに対し、マルクトリーはより複雑な具象的モチーフ(花・鳥・風景・人物)も表現できる点が特徴です。

技法の主なプロセスは次のとおりです。

  • デザインを描いた紙を突き板に貼り、複数枚を重ねて同時にカットする
  • 各ピースを色・木目が計算どおりになるよう並べ替えて台紙に仮貼りする
  • 完成したシートを家具の基材(芯材)に接着し、仕上げる

マルクトリーは17世紀のネーデルラント(現在のオランダ・ベルギー)やフランスで特に発展し、ルイ14世時代の豪華な宮廷家具に多用されました。著名な家具職人アンドレ=シャルル・ブールによる「ブール細工」はその頂点とも言える作例です。現代でもアンティーク家具の修復や高級オーダー家具の世界で受け継がれている伝統技法です。

使い方・例文

アンティーク家具の鑑定・修復の解説や、家具デザインの歴史を学ぶ授業・書籍で登場します。美術館の工芸品コーナーでも、18世紀ヨーロッパの装飾家具の説明文に頻繁に使われます。

この用語をシェア

𝕏 でポスト LINE

最終更新:

関連用語