マヤ・リンとは?
まやりん
マヤ・リンはアメリカの建築家・彫刻家で、ベトナム戦争記念碑の設計で世界的に知られ、シンプルで詩的な形態により深い追悼と自然への敬意を表現する作品を生み出しています。
マヤ・リン(Maya Lin、1959年生まれ)は、オハイオ州コロンバス出身のアメリカ人建築家・彫刻家・環境アーティストです。中国からの移民である両親のもとに生まれ、イェール大学在学中に設計したベトナム戦争記念碑(ワシントンD.C.)のコンペで最優秀賞を受賞し、世界的な注目を集めました。
ベトナム戦争記念碑(1982年竣工)は、黒御影石の壁面に戦没者約5万8千人の名前を刻んだ作品です。地面に切り込むようなV字型の設計は、戦争の傷跡を大地そのものに刻んだかのような印象を与え、当初賛否両論を呼びましたが、完成後は多くの人が涙を流して訪れる場所となりました。訪問者が自らの姿を鏡のように映す石面の設計は、生者と死者の対話を促す巧みな仕掛けとなっています。
その後も、以下のような多様なプロジェクトを手がけています。
- 公民権運動記念碑(アラバマ州モンゴメリー、1989年)
- 「女性のテーブル」(イェール大学構内、1993年)
- 「ウェーブ・フィールド」などの大規模ランドスケープ作品
- 環境問題への関心から生まれた「ウォット・イズ・ミッシング?」プロジェクト
マヤ・リンの作品に共通するのは、風景・歴史・記憶・自然を素材に、静かでありながら強烈な精神的体験をつくり出す姿勢です。
使い方・例文
「この追悼空間はマヤ・リンのアプローチを思わせる、名前を刻んだ石面が訪問者の影を映し出す詩的なデザインだった」というように、記憶と場所をつなぐ建築・彫刻の文脈で言及されます。
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