マイスター・エックハルトとは?
まいすたーえっくはると
マイスター・エックハルトとは、13〜14世紀のドイツのドミニコ会修道士で、神秘主義神学を体系化し西洋キリスト教思想に大きな影響を与えた哲学者・神学者です。
マイスター・エックハルト(Meister Eckhart、1260年頃〜1328年頃)は、中世ドイツのドミニコ会修道士・神学者で、キリスト教神秘主義の最重要人物のひとりです。「マイスター」は「師」を意味するドイツ語で、学識への敬称として用いられました。
エックハルトの思想の核心は「神との合一」です。人間の魂の奥底(「魂の根底」Seelengrund)には、神の本質と直接つながる場所があり、思索と離脱(Abgeschiedenheit)によってそこに至れると説きました。この「離脱」とは、自己や被造物への執着を手放すことで神と一体になる境地を指します。
彼の神学は当時の教会権威からは異端的とみなされ、晩年には宗教裁判にかけられました。1329年には教皇ヨハネス22世によって一部の命題が異端として断罪されましたが、エックハルト本人はその判決前後に死去したとされます。
しかしその思想は後のドイツ観念論(ヘーゲル・フィヒテなど)や禅仏教との比較研究においても重要な参照点とされており、現代においても宗教哲学・比較宗教学の分野で高く評価されています。民衆に向けてドイツ語で説教を行ったことも、宗教思想の普及と中世ドイツ語の発展に貢献しました。
使い方・例文
哲学や宗教学の授業で「西洋神秘主義」を学ぶ際、エックハルトの名前は必ず登場します。また「神との合一」「無への回帰」といった概念を禅や東洋思想と比較する文脈でも頻繁に引用される人物です。
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