バリュー・アット・リスクとは?
ばりゅーあっとりすく
バリュー・アット・リスクとは、一定の信頼水準のもとで、ある保有期間中に被る可能性のある最大損失額を統計的に推計したリスク指標です。
バリュー・アット・リスク(Value at Risk、略称VaR)とは、金融機関や企業が保有するポートフォリオについて、「特定の信頼水準(例:99%)のもとで、特定の保有期間(例:1日または10日)中に生じうる最大損失額」を統計的に算出したリスク管理指標です。1990年代以降、JPモルガンが開発した手法が広く普及し、銀行規制(バーゼル合意)でも自己資本規制の基準として採用されました。
VaRの算出方法は主に3つあります。
- 分散共分散法(パラメトリック法):収益率が正規分布に従うと仮定して計算。計算が簡便だが、裾のリスク(テールリスク)を過小評価しやすい
- ヒストリカル法:過去の実際の価格変動データをそのまま使って損益分布を作成する手法
- モンテカルロ・シミュレーション:乱数を使って多数のシナリオを生成し損失分布を推計する手法。柔軟だが計算コストが高い
VaRは「99%VaRが1億円」と表現され、「100日のうち99日は損失が1億円を超えない」ことを意味します。しかし残りの1%(テールリスク)で生じる損失は考慮されないため、金融危機時のような極端な損失を捉えられないという批判があります。この欠点を補う指標として、損失が閾値を超えた場合の期待損失額を示す「期待ショートフォール(ES)」が近年注目されています。
使い方・例文
銀行のリスク管理部門が「当行の1日99%VaRは50億円」と報告する場面は典型的な使用例で、通常の市場環境では1日の損失が50億円を超える確率が1%未満であることを示しています。
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