ナッジとは?
なっじ
ナッジとは、強制せず選択の自由を残しながら、人々が望ましい行動を自然に取りやすくなるよう環境や情報提示を工夫する手法のことです。
ナッジ(Nudge)とは、行動経済学の概念で、人々を強制したり罰則を設けたりすることなく、選択肢の見せ方や文脈を変えることで、より良い意思決定を促す手法です。「肘でそっとつつく」という英語の本来の意味から命名されました。リチャード・セイラーとキャス・サンスティーンが著書『Nudge』で体系化し、セイラーは行動経済学の功績でノーベル経済学賞を受賞しています。
ナッジの背景には、人間の意思決定が必ずしも合理的ではなく、デフォルト設定・損失回避・社会規範などのバイアスに強く影響されるという行動経済学の知見があります。ナッジはこれらのバイアスを逆手に取り、望ましい選択が「自然な流れ」になるよう設計します。
具体的な手法の例は次のとおりです。
- デフォルト設定の変更:臓器提供や年金加入を「デフォルトでオン」にする
- 社会規範の提示:「近隣住民の90%が節電しています」と伝えることで行動変容を促す
- 見える化:カフェテリアで健康的な食事を目立つ場所に置く
- フィードバック:電気使用量を近隣平均と比較して通知する
ナッジは医療・環境・税務・教育など幅広い政策分野で活用されており、低コストかつ選択の自由を尊重したまま社会課題に対処できる手法として注目されています。
使い方・例文
食堂で野菜料理を入口付近の目立つ位置に配置することで、特に促さなくても野菜の選択率が上がる、というのがナッジの典型的な活用場面です。
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