ケーリー-ハミルトンの定理とは?
けーりーはみるとんのていり
「定理」の用語まとめを見るケーリー・ハミルトンの定理とは、正方行列はその固有多項式を自分自身に代入するとゼロ行列になるという線形代数の基本定理です。
ケーリー・ハミルトンの定理は、19世紀のイギリスの数学者アーサー・ケーリーとウィリアム・ローワン・ハミルトンの研究に由来する線形代数の重要な定理です。
n×nの正方行列Aに対して、その固有多項式を p(λ) = det(λI - A) と定義するとき、ケーリー・ハミルトンの定理は「p(A) = 0(ゼロ行列)」が成立することを主張します。つまり、行列の固有多項式においてλをAそのものに置き換えると、結果がゼロ行列になるという驚くべき性質です。
例えば2×2行列では固有多項式は2次式になるため、行列Aの2乗をAや単位行列の線形結合で表すことができます。これはコンピュータでの行列計算において、高次のべき乗を低次の演算に帰着させるときに有用です。
この定理の応用範囲は広く、次のような場面で活用されます。
- 行列の逆行列を固有多項式の係数を使って計算する
- 行列のべき乗を効率的に求める
- 微分方程式の解法において行列指数関数を扱う
- 制御理論で状態行列の性質を解析する
証明にはいくつかのアプローチがあり、行列式の展開を利用した証明や、ジョルダン標準形を利用した証明などが知られています。線形代数の基礎理論として、工学・物理学・情報科学の多くの分野で不可欠な知識です。
使い方・例文
行列Aの固有多項式が λ²-5λ+6 のとき、ケーリー・ハミルトンの定理より A²-5A+6I=O が成り立ち、これを使ってAの逆行列を求めることができる。
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