クロストリジオイデス・ディフィシルとは?
くろすとりじおいです・でぃふぃしる
クロストリジオイデス・ディフィシルとは、抗菌薬使用後に腸内細菌叢が乱れた際に増殖し、偽膜性腸炎などを引き起こす芽胞形成菌です。
クロストリジオイデス・ディフィシル(Clostridioides difficile、旧名:Clostridium difficile。略称:C. diff / CDI)は、グラム陽性の嫌気性芽胞形成桿菌です。健常者では少数が腸内に存在しても無症状ですが、抗菌薬投与によって腸内細菌叢(腸内フローラ)が乱れると急速に増殖します。
増殖した菌はトキシンA(腸管毒)とトキシンB(細胞毒)という2種の毒素を産生し、腸管上皮を傷害して下痢・腹痛・発熱を引き起こします。重症例では腸管粘膜に偽膜(炎症性滲出物の層)が形成される偽膜性腸炎となり、さらに進行すると毒素性巨大結腸症や腸穿孔などの致命的合併症に至ることもあります。
問題を複雑にするのは芽胞の性質です。
- 芽胞はアルコール系消毒薬に耐性を持ち、環境中に長期間生存する
- 通常の手指消毒では除去できず、石けんと流水による手洗いが必要
- 次亜塩素酸ナトリウムによる環境消毒が有効
治療には、感染の原因となった抗菌薬をできるだけ中止し、バンコマイシン(経口)またはフィダキソマイシンを投与します。再発率が20〜30%と高く、再発例には糞便微生物叢移植(FMT)が有効とされています。院内感染の主要な原因菌として感染管理上の重要課題です。
使い方・例文
高齢の入院患者が肺炎などで抗菌薬を長期使用した後に激しい下痢が続く場合、CDI(クロストリジオイデス・ディフィシル感染症)の検査が行われ、陽性なら接触予防策と個室管理が開始されます。
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